不幸にして起こってしまったインシデントに対して、「なぜあの時」「あの時こうしていれば」という後悔の時期を越え、「自分はダメだ」「看護師向いてない」という自責の念を乗り越えられるようになるまでの時間は人それぞれです。
看護師の仕事をしている以上、インシデントを起こして落ち込まない人はいないはずです。
しかし、看護師の仕事を続ける以上、いつまでも落ち込んでいるわけにはいきません。
目の前には患者がいて日々の業務は止まることなく進んでいくからです。
もちろん、インシデントを起こして業務が怖いという気持ちが芽生えてしまうでしょう。
しかし、いつまでも怖がっているとますます緊張で体が固くなってしまい思うように行動できなくなってしまいます。
その結果、さらなるインシデントを生んでしまうという悪循環を起こしてしまう場合もあります。
起きてしまったことも自分の糧として進んでいくぐらいの前向きな気持ちを持つことが大事です。
インシデントは自分一人の責任では無い場合もあります。
職場の環境を見直すことももちろん求められるでしょう。
自分の行動、職場の環境、周りのスタッフの当時の行動など、振り返ることでさまざまな改善点を発見できるはずです。
そういった改善点をしっかりと話し合い、より良い職場にしていく努力が必要でしょう。
患者へのより良い看護を提供するためにも、仕事に対する改善点を声に出していくことはとても大事なことです。
新人、ベテランに関係なく皆が働きやすい職場をつくることが結果的にインシデントの減少に繋がっていくでしょう。